文章を書くより、話す方が考えを出しやすい人もいます。聞き取りをもとに本をつくる場合、話した内容をそのまま印刷するのではなく、読み手に伝わる構成へ整える工程が必要です。話す前と原稿になった後の確認を考えておきましょう。
一回の聞き取りに役割を決める
毎回「人生について自由に話す」だけでは、話題が広がり続けることがあります。仕事を始めた頃、大切な出会い、転機となった選択など、一回の中心テーマを決めます。写真や当時の品物が、記憶をたどるきっかけになることもあります。
話したくないことも共有する
触れてよい話題、公開したくない出来事、実名を出さない人を先に整理します。話すことと本に載せることは同じではありません。録音や文字起こしを行う場合も、目的・扱い・確認方法を事前に話し合います。
読みやすく整えた後に本人が確認する
話し言葉には繰り返しや話題の前後があります。構成を整えることで読みやすくなる一方、本人が強調したかったことが弱まる場合もあります。「意味が変わっていないか」「自分の言葉として違和感がないか」を著者が確認する時間を予定に入れます。
聞き取り以外の作業も見積もる
面談の時間だけでなく、記録の整理、事実確認、原稿化、著者確認、修正が必要です。聞き取り回数を増やす場合や、構成を大きく変える場合の扱いも制作前に確認します。えんとかくBOOKSでも、必要な工程と対応できる範囲を個別に相談します。
聞き取った後に、本人へ返す
話を文章にすると、順番や表現が変わります。読みやすくなっても、本人の意図から離れていないか確かめる工程が必要です。「この言葉でよいですか」「ここは載せたくないですか」と確認できる形で返し、直す余地を残しましょう。
今日、ここから始めてみる
- 一回で話すテーマを一つ選ぶ
- 公開しない範囲を整理する
- 原稿になった後の本人確認を予定に入れる